ここ数年でデザイナーの技術力がかなり向上したと個人的に感じています。
デザイナーの仕事範囲は、それぞれの環境によって違うとは思います。
ある会社では、デザイナーは、PSDでのデザインラフ作成まで、他方の会社では、デザインを起こし、コーディングをしてWordPressのテーマ反映までがデザイナーの仕事になっていたりします。
今回は、コーディングまで手がけるデザイナーに絞って話をしようかと思います。
マークアップ環境の変化
最近始まった話ではないですが、マークアップの環境もsassなどのcssのプリプロセッサー、gulpなどのタスクランナーやwebpackの到来などで、普通にテキストエディタを開いてコツコツとcssやhtmlを書いていた20年前とはかなり変わってきました。
sassに至っては、共通で使用するカラースキームなどを変数化、よく使用するパターンをmixinという関数にしたりすることができます。
もはやcssではなく、プログラム言語のようになっていると思います。
またgulpなどのタスクランナーを使用すれば、ヘッダーやフッターなどの共通パーツを切り分けてhtmlの出力時にインクルードして使用することもできるようになり、かなり効率的な制作・開発環境になったと思います。
必要とされる知識の変化
制作・開発環境の変化によってデザイナーに必要な知識も変わってきました。
デザイナーは、今まで敬遠していた黒画面=ターミナルを立ち上げて、コンパイルするコマンドを入力し、エラーなどが無いかログを見ながらコーディングをするようになりました。
マークアップしかできないエンジニアとマークアップもできるデザイナー。
フロントエンドを主軸にしているエンジニアにとっては、かなり脅威的な存在になりつつあるのではないでしょうか。
エンジニアはフルスタックを要求される?
こうなるとエンジニアも生き残るために、さらに技術力を身につけて成長していく必要があります。
新しい技術の誕生、様々なツールの発展、インターネット回線の高速化などでエンジニアがアンテナを張らなければならない領域がより一層多くなりました。こうした様々な要素の発展からエンジニアとして、1つの技術だけに特化することが難しくなり、フルスタックエンジニアという守備範囲が多いエンジニアが求められるのかもしれません。
ただ個人的には、最初からフルスタックエンジニアを目指して広く浅くなってしまうよりは、何か1つの言語や技術分野に特化して成長した後に、守備範囲を広げてフルスタックエンジニアになって欲しいと思っています。