
日々新しい規格が生まれては消えていく昨今。
リニューアルなどでサイトデザインを起こす際、毎度悩まされるのがブレイクポイント設定ですね。
レスポンシブデザインが常識となって久しいですが、UI/UXや
表示速度の最適化を考慮すると、ブレイクポイントは適切に設定していきたい所です。
ただ、設定するにしてもどこに基礎を置くのか、それが問題であります。
ブレイクポイントは2通り存在する
スマホが480px以下で、タブレットは1024px以下で…という考え方が
「デバイスベース」のブレイクポイント、
Googleがガイドラインで推奨しているのが
「コンテンツベース」のブレイクポイントになります。
あまりなじみのないコンテンツベースですが、ざっくり言ってしまうと
「コンテンツ自身にとって最適なブレイクポイントを設定すること」
ということの様です。ざっくりでもかなり大変なことが分かります。
デバイスベースは着手前に、工数的な意味でブレイクポイントの数を決められます。
コンテンツベースは情報デザインをしながら、適宜独自のブレイクポイントを設定する必要があります。
理想形はやはりコンテンツベースになるのですが、ブレイクポイント設定に時間を割ける
案件ばかりではないのが現状です。
ブラウザと解像度シェアって参考になるの?
ブレイクポイントやデザイン幅、ファーストビューなどは
一般的に[ブラウザ・解像度のシェア率情報]から設定されます。
その年のシェア率 *1 を参考にデザインする手法は、
ブラウザ対応設定でもよく用いられますね。
無論、最新の情報を元にする事は正しいのですが
大きなデータであるが故、これから作るサイトの
ユーザの閲覧状況に、必ずしも合致するわけではありません。
デバイスベースで進めるのであれば、なおさら最適なポイントを
見つける必要があります。
Googleアナリティクスを用いたブレイクポイントの設定
上記シェアデータと合わせて必要になるのが、
アナリティクスによる「ユーザの閲覧環境データ」です。
Google Analyticsのユーザー系メニューを見てみましょう。
「ブラウザとOS」にて、閲覧ユーザの画面の解像度が参照できるはずです(2019年8月現在)。
ターゲットとしているユーザが、多く利用しているサイズを主軸に
どこまで対応するか、各サイズのユーザ割合を見て決めていきましょう。
またサイト作成後、間をあけて定期的に確認していき
閲覧ユーザの利用状況に変化が無いか見ることも重要です。
それぞれのサイズで、ユーザ成績に極端な差が無いかどうかも見ていきましょう。
デザイナーにこそ勧めたいアナリティクス
重要なことは、実際の閲覧データを見てユーザ像をつかむことです。
ユーザ像が固まってくれば、おのずと何をどう見せるべきか決まってきます。
作り手側としても、具体的な数字でクライアントに提案し
それをもとに検討頂くことが可能になります。
Googleアナリティクスは、ちょっとしたデータでも
デザイナーの言語を増やし、発言力を高めてくれるのです。
今後も、こういったアナリティクスのTipsを書いていければと思います。
*1 statcounterなど
http://gs.statcounter.com/screen-resolution-stats/desktop/japan/#quarterly-201903-201903-bar